ランス市
- 概要
- 名古屋市との交流
- イメージギャラリー
ランス市概要
歴代の国王が戴冠式を行い、シャンパンの産地としても知られる街ランス。数多くの有名なシャンパン・メゾン(メーカー)が拠点を置く由緒ある都市の地下には、総延長120kmに及ぶワイン貯蔵庫・カーヴが縦横に張り巡らされています。ノートルダム大聖堂、トー宮殿、サン・レミ聖堂などは、ユネスコの世界遺産にも登録されています。15世紀にジャンヌ・ダルクがシャルル7世を戴冠式に導いたノートルダム大聖堂には毎年、約150万人の観光客が訪れます。
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ノートルダム大聖堂
市長 | アルノー・ロビネ 2014年(平成26年)4月就任 |
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提携年月日 | 2017年(平成29年)10月20日 |
人口 | 約18万人 |
面積 | 約46.9km2 |
日本との時差 | -7時間 |
提携の経緯
名古屋市とランス市は、平成25年10月の両市の美術館同士の友好提携に関する覚書の締結以来、姉妹都市提携に向けた協議を行ってきました。その後も両市の市長や副市長が相互に訪問するなど交流を続ける中で、両市が戦災からの復興を遂げているという共通点もあり、観光、教育、食文化での連携など、幅広い分野での有益な交流ができそうだと双方で認識するに至り、姉妹都市提携となりました。
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大聖堂の天使像©Carmen Moya/OT Reims
地理
ランス市はフランス北部グラン・エスト地域(Grand Est)マルヌ県の都市。首都パリから東北東へ約130kmに位置しています。郊外には一面のブドウ畑が広がっており、シャンパーニュという地名の語源は「平原」を意味するラテン語のカンパニアに由来するといいます。この自然の地形が道路網の発達を促したといわれています。
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郊外のぶどう畑
歴史
ランスは2千年以上の歴史を誇ります。伝承によれば、ローマ建国の王、ロームルスの双子の弟レムスが創ったと言われています。その後、古代ローマのガリア属州の州都に制定されました。498年にランス司教から洗礼を受けたクロヴィスは、ゲルマン民族諸王の中でカトリックに改宗した初めてのフランク王でした。それ以来、歴代の国王がランスで戴冠式を行っています。’戴冠式の街’は、歴代のフランス王25人の戴冠式をノートルダム大聖堂で見守ってきました。
1429年7月17日、ジャンヌ・ダルクはランスのノートルダム大聖堂でシャルル7世の戴冠式を挙げ、正式にフランス国王シャルル7世を誕生させました。これを記念して、毎年、ジャンヌ・ダルク祭りが開催されています。第二次世界大戦中、シャンパンの地下貯蔵庫カーヴは地元の人々を空爆から守るシェルターとして活用され、学校や病院などを設けた地下街が発展したと言われています。時には、コンサートやオペラなども上演されたそうです。
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マルス門©Carmen Moya/OT Reims
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シャンパンメゾン
教育
ランスは、1548年にはすでに学術機関が創設されていました。市内にはランス大学やネオマ・ビジネススクールがあり、現在2万人以上の学生が暮らす一大大学都市となっています。
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トー宮殿
文化・観光
歴代フランス国王の聖別戴冠式の舞台となった街、ランス。13世紀に建立されたノートルダム大聖堂はヨーロッパのゴシック芸術を代表する建造物で、25人のフランス国王の戴冠式が挙行されました。大司教の居所だったトー宮殿は、現在では博物館になっており、隣接するノートルダム大聖堂の宝物や彫像の一部が展示されています。11世紀に創建されたロマネスク・ゴシック様式のサン・レミ聖堂は、歴代フランス国王の戴冠式で使用されたサント・アンプール(聖油瓶)や、498年にクロヴィスに聖別を授けたサン・レミ司教の聖遺物が収められています。ランスには、シャンパンを製造するメゾン(メーカー)が数多くあります。シャンパンの地下貯蔵庫の見学や試飲を受け付けているメゾンもあります。藤田嗣治は、名古屋市美術館のコレクションである「エコール・ド・パリ」を代表する画家です。ランスを訪れた際、神の啓示を受けキリスト教に改宗したことから、ランス市内に礼拝堂を建立、内部にキリストの生涯をテーマにフレスコ画を描きました。没後、多数の作品がランス美術館に寄贈されました。
※エコール・ド・パリ・・・1920年代に、パリを中心に活躍した外国人画家たちのグループ
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フジタチャペル
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サン・レミ大聖堂
スポーツ
ランス市で人気を博しているのは、サッカーです。ランス市には、フランス・リーグ・ドゥ(Ligue2)に属するスタッド・ランスというプロサッカーチームがあり、市内に位置するスタジアムを本拠地にしています。
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スタジアム
交通
2007年にLGV東ヨーロッパ線が開通しパリまでの所要時間が約45分、シャルル・ドゴール空港から約30分に短縮されました。また、市の南約5kmにシャンパーニュ=アルデンヌTGV駅が開業し、交通の便が飛躍的に向上しました。市内交通は、路面電車が開通しています。
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路面電車
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市中心部の広場©Carmen Moya/OT Reims
ランス市の姉妹都市 8都市
名古屋(日本)
フィレンツェ(イタリア)
- ブラザビル(コンゴ共和国)
カンタベリー(イギリス)
アーヘン(ドイツ)
ザルツブルク(オーストリア)
アーリントン(アメリカ合衆国)
- クトナ・ホラ(チェコ共和国)
出典:ランス市公式ウェブサイト
出典
ランス市公式ウェブサイト
フランス観光開発機構ウェブサイト
自治体国際化協会ウェブサイト
名古屋まつりへの参加
ランスからの公式代表団は、10月に開催される名古屋まつりにあわせて来名し、シスターシティフェスティバルや姉妹友好都市親善使節団歓迎レセプション等に参加し、ランスと名古屋の交流を深めています。
美術館交流
ランス市ゆかりの画家・藤田嗣治のコレクションが縁となり、美術館の間での交流が始まり、その後平成29年(2017年)10月の姉妹都市提携のきっかけにもなりました。交流開始以来、ランス美術館展の開催や所蔵品の貸し出し、共同研究を行うなど、活発な交流を続けています。
大学間交流
名古屋市立大学とランス・シャンパーニュ・アルデンヌ大学は平成30年(2018年)11月に大学間交流協定を締結して以来、学術・人的交流や教育・研究交流を中心に相互の教職員派遣等を行っています。令和5年(2023年)9月には拠点合意に関する協定、令和6年(2024年)2月には、学生交流協定が締結され、今後も更なる交流の活性化が期待されます。
名古屋市立高校生の海外派遣事業
名古屋市立高校の高校生20名程度が、毎年春に名古屋市教育委員会の事業でランス市へ派遣されています。高校生は滞在中、現地校訪問・交流活動、市役所表敬訪問、美術館訪問、現地産業にかかる就業体験、訪問国の文化・地理・歴史・経済等に関する視察等を行います。
合唱団交流
名古屋少年少女合唱団とランス大聖堂合唱団は、令和4年(2022年)の名古屋市公式代表団のランス渡航をきっかけに交流が始まり、令和7年には名古屋市内でジョイントコンサートを企画するなど、交流を深めています。
調印式
ランス市公式代表団は、平成29年10月20日、名古屋市公館で開催された姉妹都市提携調印式に出席し、河村たかし市長とアルノー・ロビネ市長が協定書に署名、ランス市が正式に名古屋市の姉妹都市となりました。
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姉妹都市提携の調印式
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ユニフォーム交換
食の交流
両市の姉妹都市提携を記念し、本協会法人会員でもある名古屋フランスcorp株式会社が「名古屋etランス」という名称のスイーツを考案しました。また、シャンパーニュに浸して食べるランス銘菓「ビスキュイ・ローズ」の制作に取り組むなど、食分野における交流も行われています。
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ビスキュイ・ローズとシャンパーニュ
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ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Reims)
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フジタ・チャペル(Chapelle Foujita)
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トー宮殿(Palais du Tau)
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エルロン広場(Place d’Erlron)
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ワイン畑(Vignoble)
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ブドウ(Cépages)
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シャンパーニュメゾン(Champagne Maison)
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シャンパーニュ(Champagne)
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ビスキュイ・ローズ(Biscuit rose)
ビスキュイ・ローズは、シャンパーニュに浸して食べる、ランスのスイーツです。